ラブもサスペンスもいらない

もっとおふざけしていよう

美味しいマンゴーを分かち合いたい

こんにちは、お元気ですか。

昔、お父さんがいただいていた暑中お見舞の中で沖縄のマンゴーが何年か続いたときがありました。
私はフルーツがとても好きなので沖縄の真っ赤なマンゴーなんて小躍りしてしまうくらい嬉しかったんですが、お父さんは「たおが食べたいならお父さんは遠慮しとく」というスタンスでお兄ちゃんとお母さんは「マンゴーっておいしいの?」みたいな煙たそうな感じでいらないと言ってきたのでいつも一人で食べていました。
沖縄の真っ赤なマンゴーなのに!?

よく見るマンゴーの切り方は真ん中にある縦に平べったい種を避けるように3つに捌きまして、お椀の形になっている果肉に格子の切れ込みを入れて、端っこを持っておりゃっと皮の方から押すと果肉がいい感じにせり出します。
スプーンで食べてもいいし、かぶりついてもいい。
種の周りの果肉はしゃぶって食べていました。

あぁ、なんて美味しいんだろう。
芳醇な香りに、たっぷりの果汁、どこを食べてもマンゴー。
人生で一番おいしいマンゴーなのに家族のだれも食べない。
こんなに贅沢なことないのになんで誰も食べないんだろう。
3年ほどでその夢のような生活は終わってしまいました。

マンゴーが食べられなくなって数年後。近所の八百屋さんで外国産の黄色いマンゴーが700円で売られていました。

外国の・・・マンゴー・・・

確かにマンゴーは外国の果物ですけど、ちゃんとおいしいんだろうか、ちゃんと熟れているんだろうか、こいつ黄色いじゃないか。
でも久々にマンゴーを見て怖いもの見たさで買ってみることにしました。
帰ってすぐあの切り方をしてみると包丁の歯触りは上々。果肉もちゃんとオレンジ。
食べてみたら「あれ?うまくね??」
沖縄のマンゴーほどすっごい美味いわけではないですが、ちゃんとマンゴー欲を満たしてくれるちゃんと美味しいやつでした。外国産だからってみくびっていました。
「なんだ宮崎とか沖縄のじゃなくてもマンゴーって美味しく食べれるじゃーん。」と思い外国産マンゴーデビューは終りました。

さて、結婚してしばらくしてスーパーに行ったとき店頭にマンゴーが並んでいました。
「マンゴーじゃーん久しぶりー!」と外国産マンゴーと心の中でハイタッチをしたわけですが、そこで夫が「俺はマンゴーを食べたことがない。ケーキの上にちょっと乗ってるやつとかなら食べたことあるけど、果物としてしっかり食べたことない」というので、「まじかーあの体験をしていないのは人生損してるわ。」と思い、それじゃあ私がマンゴーの案内役になって見せましょうと意気揚々に一つ購入。
家に帰って「やっと私は誰かとマンゴーのおいしさを分かち合うことができるのだ。」とすごく嬉しい気持ちでマンゴーを切っていました。
するとどうでしょう、包丁からザリザリした歯ざわり。おっとこれは知らないな。
格子状に切って、スプーンでいただく。
信じられないほど酸っぱい
めちゃくちゃ酸っぱい

余談ですが私は昔グレープフルーツを食べ過ぎたために、酸っぱい味を感知する器官がバカになっております。家にあったクエン酸をそのまま食べても酸っぱくなかったですし、レモンをそのまま食べても美味しいなと言う気持ちです。酸っぱい器官がバカになっているから酸っぱいものに興味がないかと言ったら逆でして、酸っぱいものがとても好きです。酸っぱいものを食べて感じる甘さが好きです。酸っぱいものを食べた時にしか感じることのできない甘さ。それがとてもとても好きです。

余談はこの辺にして、そんな私が前段のマンゴーを食べた時、無茶苦茶酸っぱかったのです。
「私が酸っぱいなんて思うことが来るんだ」と思いつつめちゃくちゃ酸っぱいので次の手が伸びません。
そうこうしているうちに夫がマンゴーに手を伸ばします。
私がこれなので可愛そうな夫は私よりもっと酸っぱい思いをしてしまいました。
可愛そうな夫
酸っぱいの得意じゃないのに
私にマンゴーってめっちゃおいしいよと言われて
食べてみたら、死ぬほどすっぱくて
可愛そう
ごめんね、夫を気遣えるほど私に余裕はないんだ

瀕死の私たちは食べ物を無駄にはできないので砂糖をかけながら食べました。
砂糖をかけたからって酸っぱさが優しくなることはありません。
砂糖で気が紛れるかか紛れないか。そこはもう気持ちの問題でしかありません。
悲しい夫のマンゴーデビューはここで終わりました。

時は流れて、先日スーパーに行くと外国産マンゴーが売られていました。
どうしても夫に甘いマンゴーを食べて欲しい。
今度こそと言う気持ちで一つ購入。
私は学習したのです、薄く緑色をしているマンゴーというのは黄色になるまで追熟が必要であるということ。
表面に粉っぽいものがある時はそれがなくなってピカピカになるまで追熟が必要であるということ。
追熟ね
わかりました、甘くなるまで待ってやりましょう。

家に帰ってひたすら食べごろをまっていましたが、一週間経ってあと一息という熟れ具合。
しかし黒い点々が皮に出てきてしまい、マンゴーから「限界です!」と言われた気がして、あと、ちょっと時間かかりすぎだなと思ったたので食べてみることに。
やっぱり包丁の歯触りはザリザリしてる感じ、でも果肉はオレンジだね?
果肉をせり出すときにスムーズに出てこないので嫌な予感
食べてみると、なんか渋ーい!
酸っぱくないけど、ちょっと渋ーい!でも、ところどころちょっと甘い。
1週間も置くと中の水分も結構抜けてしまって、熟れてないのにドライフルーツに向かっている途中みたいな感じになってしまいました。
夫は認知的不協和を起こして「もしかしておいしい?」みたいな顔をしていましたが、マンゴーはこんな果物じゃないんだよ!!と心の中で叫びました。
前回ほど食べられない訳じゃないけど、これじゃない感じ。
またしても夫は美味しいマンゴーを食べられない
可愛そうな夫
普通はこんなマンゴー食べずに人生を過ごすことだってできたのに、2回も食べちゃって
可愛そうな夫

もう次はどんなに高くても国産の赤いマンゴーを買って夫に美味しいマンゴーを食べてもらいたいと思います。

たお

 

AIの「アルデバラン」を弾き語りしました