ラブもサスペンスもいらない

もっとおふざけしていよう

デトロイトメタルシティを今更

こんにちは、お元気ですか。

映画のデトロイトメタルシティを観ました。
メタラーの夫が時たま話題に挙げてきていて、気にならないことはないんだけど色物だろうからどうしようかなと思い続け早5年以上たったのではないでしょうか。

ギャグ作品って今日一日が堕落した一日であることを確定して良いという心構えを持っているときか、心が荒んでしまって荒んでしまってどうしようもないとき、なぜか手に取るというシチュエーションでしか生活に取り込めないのは私だけでしょうか。

さて、ここから私の心に残ったことを夫との会話も交えながら書いていこうと思います。ここから書く主観的な感想。それは一個人の感想であります。そこんとこよろしくお願いします。

まず、主演の松山ケンイチがとてもよかった。松山ケンイチって「青年っ(爽)」な役の印象があったのですが、このへにゃへにゃキノコヘアーの主人公を振り切ってやり切っているというか、降りてきているというかそういった感じでよかったです。
ラブリーな歌を歌っているシーンは本人がギターを弾いているようにみえたため、またそこで印象UP。
「主人公のキノコヘアー&ひょろひょろの体&ピンク色のズボンがクラウザーさんとのギャップをおもむろに出していて良いよね」と夫に話したところ
メタラーのヘイトを一身に集めている」とのことでした。

劇中で流れる「SATSUGAI」は混とんとして歪んだイントロAメロからの開放的なサビの展開、そして歌詞の”SATSUGAIせよ”が印象的で私はそこがとても気に入ったのですが、夫にそれを話したところ「あの当時のメタルはサビにあえてメジャーコードを入れるのが流行ったんだよ」と言われまして、私はまんまと作曲の人の策略にハマったということか…と思いました。

映画の中でデトロイトメタルシティのファンはクラウザーのことを「クラウザーさん」と呼んでいるのですが、なぜさん付けなんでしょうかね。
私の夫はチルドレンオブボドムスのアレキシが好きなんですが、さん付けせずに「アレキシ」と会話に出しますし、X JAPANのメンバーに対しても同様です。
というか日常会話で「さん」付けされる有名人ってそんなにいないですよね。タモリさんとか黒柳徹子さんとか(椎名)林檎さんとか、その辺の心の中の線引きっていったい何なんでしょうかね。

映画に話を戻しますが、松山ケンイチ以外の出演者もとてもよかったです。
バンドメンバーにロバートの秋山がいたのですが、なんで秋山がでてるんだろうと思うだけで面白かったですし、主人公のお母さん役の宮崎美子さんの多くは聞かないけど、いつも見守ってくれているお母さんという感じがとてもよろしかった。またそこでクラウザーさんとのギャップが生まれていてよかったです
また、若かりし高橋一生が可愛い系男子で出演していて、タンバリン片手の可愛い系とか聞いたことねぇよと笑いながら見ておりました。

この映画は登場人物同士の間で起こった出来事が描かれることはほぼ無くて、会話の中での態度や言葉遣いで「あーなんか過去にあったんやな」ということを表していて、エコではあるけど端的に人物同士の関係性を表していました。

エコと言えばこの映画自体すごいお金がかかっているとは言えない感じがしないんですが、お金を掛けずに、起こった事象に対して印象的で、しかしあほらしい手法で描かれていて、頭を使った手の込んだ作品だなと思いました。
劇中の音楽は結構すごい人が手掛けていて、音楽と内容ともに結構見ごたえのある作品で、見終わった後もあんなアホなシーンがあったなぁと思い出し笑いしてしまいますね。では、このへんで

 

たお