ラブもサスペンスもいらない

もっとおふざけしていよう

酔っ払いのいる年越し

こんにちは、お元気ですか。

正月を穏やかに迎えたい。
そう一心に願いましたが、その願いが叶えられることはありませんでした。

2022年の大みそかは急遽、夫と共通の友人が2人来ることが決まり、駅で集合。まずはスーパーに向かいます。

スーパーはすっかり迎春モード。
霜ふりふりのお肉が所狭しと並べられ、ローストビーフ用のお肉も負けてられねぇと並び、お魚コーナーだって輝きが違うぜと猛アピール。
個人的には良いお肉を前日にいただいていたため、ここはお寿司でどうだろうかとカゴより大きなタッパーに入ったお寿司を手に取り、つまみ用に揚げ物オードブルでテンションを上げていく。そしてそのオードブルもカゴに入らない。
みんなお酒が好きですから、2Lのスーパドライを「これを家で飲むのが夢だった」などと言いながらカゴに詰めて、でも気になる缶ビールも追加で入れて、そういえば金箔の入った日本酒は今日飲むべきでしょうと、これも入れて、いやー今日は楽しそうだねなんて言いながら家に向かいました。

私の家は超住宅地で、最寄りのコンビニやスーパーまでは3kmほどあり、車無しでは何も買い物ができません。もうお酒を飲んでしまえば最後、陸の孤島です。
でもいいのです、しっかり買い込みましたから。
16時くらいにビールで乾杯。
お寿司をつまみつつ、近況報告のおしゃべり。年末年始っぽい~
金箔の入った日本酒。金箔が入っているのはわかっていたけど、いざ目の当たりにするとすごいテンション上がる~
テンション上がったついでに夫が、やっぱりお酒の場には音楽が必要だよねと日本全国酒飲み音頭を流しだす。酒が 酒が 飲めるぞ~ 酒が飲めるぞ~のやつ
あれはお酒を飲むための音楽だよね。
音楽に合わせてお酒がなくなっていく。別に強制されたわけじゃない。
楽しくて飲みたいから飲むのだ。
夫が奥から一升瓶に入った日本酒を持ってきた。
4人で一升は無理ちゃう?と私は思ったが、乗り気なので開けて飲む。
音楽はB’zに変わっていった。
意外に一人がB’zフリークスであったため、カラオケ大会みたいになる。
でもみんな「ウルトラソウル!」などのタイミングは知っているので、そのタイミングで乾杯する。
そんなことばかりをしていた学生時代だった。卒業してもまだやっている。
私もたまに乾杯し、肩を組んで飛んでみたけど、三回くらいリズムに乗って飛んだ時に「やばい、これめっちゃ酔いが回る」と思って、すぐに座ってお茶を嗜んでいた。
彼らは相変わらず音楽に合わせて乾杯して、飛んで、歌って楽しそうだなと思って見ていたら、一升瓶が空いてしまった。
このペースで空くのはヤバいなと思っていたら、違うお酒を持ってきたので、机に置いてあったビールを指差し「まだ大生残ってるんですけどー」と言ったら、3人で飲ませあっている。
しかし一人が「いやもう無理。ちょ、トイレ行ってくる」と言って離脱。
時間的に察するにゲロを吐いている。
あーついに吐いたか。まぁ、吐くと思ってた。
それを皮切りに酒飲みターンが終わってしまった。
彼らは次々にトイレに駆け込んでいく。
私も吐きたい気持ちがちょっとあったけど、3人に比べたら吐くまでもないなと妙に冷静であった。あと私は去年の雪辱を晴らすために紅白をリアルタイムで見たかったというものあったのかもしれない。

紅白が始まった。
「紅白始まったから見ようよー」と呼びかけても誰も答えてくれない。もう誰がどこにいたか覚えてないけど、紅白の初めはそれぞれが丸くなって、床に散らばっていて、時折トイレに駆け込んでいた。
私は一人で紅白を見ていた。

しばらくするとパイプの中を波打つような音が聞こえた。
まずい、寝ゲロしてる。
まじかよ。
寝ゲロに気づいて寝ゲロしたやつが急いでトイレに行き、私は残された寝ゲロを拭く。
でも音から察するに寝ゲロしたやつは上手くトイレに吐けていない。
最悪だ。トイレにちゃんと吐いてくれ。その立ち姿では絶対にトイレに吐けてないやろ。
私としては大みそかは夫と二人でまったり紅白見て、年越しそば食べて、まったり年越しをするつもりであったから、積極的な気持ちで彼らを呼んでいないという気持ちでいた。
だから、トイレが汚れても絶対に私は掃除しないという固い気持ちを持っていた。
寝ゲロったやつが帰ってきて、普通にトイレに行こうと思ってトイレを確認したら、もうドアの入り口?のところにゲロがあって、もうなんていうか想像以上に最悪。
もう最悪だけど、絶対に絶対にトイレ掃除したくなかったので、ゲロったやつに「ゲロ掃除してくれ」といって掃除に必要なキッチンペーパーなどを渡し、夫に通報。
夫は現場を見るなり「おまえー!!!ちゃんとトイレに吐けー!!」と怒っている。
ゲロったやつはヘラヘラ謝りながら掃除しているつもりなんだろうけど、夫曰く「塗り広げているだけ」とのことだったので夫が仕方なく掃除。「なんで俺があいつのゲロを掃除せなあかんねん」と言っていた。

トイレ掃除は夫に任せ、リビングに戻ると他2人はリビングで屍のようになっていた。
あほすぎる。
そして、時折寝ゲロする。
私はリビングをこれ以上汚さないように寝ゲロの音を聞き分け、寝ゲロの処理をしていた。
一人はテレビの音声に相槌を打っていた。
あほすぎる。
彼らは4時間もそんな風にしていた。

当初の予定として彼らは終電くらいに帰る予定であった。
でも、起き上がればゲロを吐く機械となっていた彼らを軽い気持ちで帰せない。
私はタクシーを呼べないでいた。
だって、タクシーに乗ればタクシーで吐いていただろうし、駅についてもタクシーから降りられないだろうし、電車にちゃんと乗れたとも思えない。
そんなに帰りたいなら自分で呼びなと言ったら、10分くらいかかってスマホの操作をしてタクシーを呼んでいた。
でも、タクシーが来たのが終電に間に合わない時間だったので乗らずに帰した。
一人は乗り気だったけど、上着を着ながらゲロを吐いていたので、どう考えても無理だろうと思った。

とりあえず二人はうちに泊まっていくこととなった。
タクシーが帰ってしばらくしたらだいぶ落ち着いてきたが、油断は禁物。
寝ている間にリビングがゲロまみれになるのは避けたい。
私か夫、どちらかがリビングに寝た方がいいと思い、夫にお願いした。
遊びに来た一人がいびきの大合唱が持ち味であるため、夫はどうしても寝室で寝たいと言っていたが、夫が寝室でゲロらない保証はないし、前述したようにリビングの安全が危ぶまれるため、「夫のことは嫌いにはならない、でもそういう時だってある。」と伝え、しぶしぶ承諾してもらった。

朝になりリビングに行くと三人はもう起きていて、二日酔いと言う感じであった。
リビングは無事であった。
話を聞くと紅白の時間の記憶がぽっかりないとのこと。
本当にすごかったよ。
全員寝ゲロしてるし。
机の上でゲロってるし。
嫁と電話しながらゲロってたし。
座布団は一枚犠牲になったし。

そうして彼らは元旦の朝帰っていた。
掃除はしていかなかった。

知っているか。
お待ちかねのおせちがあるのに、オードブルに一つも手を付けていないんだぜ。

元旦も掃除。
初詣行って掃除。
家のどこでゲロったのかわからないから、くまなく掃除。
しかし消えないゲロのにおい。

 

酔っ払いなんて二度と呼ぶか!!

たお